【2019石川県カヤック旅①】珠洲市粟津海岸から塩田村まで27㎞
このツーリングは粟津海岸を出発し巌門まで期日を設けずに漕いで旅する話。 テントと食料、それに遊び道具を積んで野宿しながら巌門を目指します。
旅の主食は大好きなパスタ、この他旅の途中で何か仕入れたり潜って魚突いたりしながら適当に食べるのでパスタ以外は黒糖と味噌だけ持って出発。
何せ海は食料の宝庫だからこの辺は心配はいらない。
粟津海岸から塩田村までは27㎞|6時間で到着
珠洲市三崎町にある粟津海岸を12時に出発し、18時に同市塩田村の道の駅に到着し1泊しました。
途中三崎町寺家にある「らんぷの宿」と、木ノ浦海岸の「カフェcove(コーブ)」に寄って写真と氷を調達しました。
らんぷの宿には青いLEDの洞窟があり、以前記事にしましたが写真を撮り忘れていたので撮影の為に寄っただけ。
☛【北陸カヤック】石川県珠洲市にある聖域の岬をカヤックで漕いでみた
カフェcove(コーブ) は友人のさっつんが営むお店なので物資調達の拠点として勝手に利用。氷はまだまだ十分にあったけど、ここで新しいのを調達してしまいました。
無ければ無いなりにやるのにあれば甘えてしまう自分の弱さというか甘さというか、ストイックさのなさに呆れながら冷たいシャワーなんかも浴びてだらだら過ごして海を眺めていました。
今日さっつん家泊って良い?症候群
腰を下ろすと一気にやる気がなくなる・・。
さっつんの「コーヒー淹れるよ」という甘い誘いを振り切り出発を試みるが、やはり面倒臭くなり「今日さっつん家泊って良い?」を何度口に出そうとしたことか。
プロの料理人であるさっつんの晩飯は今晩僕が作る未だ決まらぬ晩飯より確実に旨い。そんなのを食べながら漁師の旦那と一杯やりながら海トークなんて最高じゃないかと思いつつ、僕は心を鬼にしカフェcove(コーブ)を後にしたのだった。
今日は何処に泊ろうか
さっつんとしぼちゃんに引き気味に見送られ木ノ浦海岸を後にする僕。途中さっつん家を通る時再び「 今日さっつん家泊って良い? 」がぶり返してきたが、海の上は陸ほど心が弱くなく、というかパドルを止めて考えていたら追い風に流されてしまい諦める事が出来た。
「さて泊るところどうしようか」と考えながらほいほいパドルを動かしていたら、いつの間にか砂浜がなくなって来た。
木ノ浦を越えて高屋を過ぎると馬緤という集落があり、この海岸から先は垂水の滝まで砂浜がない。
馬緤には海辺の公民館があり水道を使う事が出来るので、今夜は馬緤の海岸に泊ろうと思っていたのだが、意外と早く馬緤についてしまい未だ時間があるから漕ぎ進もうと通過しました。
海から見れば陸から見えない浜でもあるだろうと思い漕いではみたものの、全くと言っていいほど砂浜がなく、カヤックを上げて泊れるような場所はありませんでした。
塩田村に不時着
どこもかしこもカヤックを上げられない訳ではないのだが、どうせ泊るならそれなりの条件の場所に泊りたいのがカヤッカーの心情ってもの。
ひっそりとした砂浜や流木の沢山ある浜などを夢見て漕ぎ進むのだがそれらしき浜は一向に現われない。
それどころか段々と日が傾き始め、食事なども考えればもうそろそろ上陸したい時間になってきました。
「やべーやべー暗くなる・・こんな事ならやっぱさっつん家泊れば良かったな・・」などという愚痴もこぼしつつ必死で上陸ポイントを探す僕。
それでも「こっちを選んだんだからそれなりに面白いことあるだろう」とニヤニヤしながら漕いでいると、塩田村が見え今晩はここに泊る事にしました。
塩田村は水ありベンチありの優秀な野宿ポイント
塩田村について辺りを散策したり水を浴びていたら暗くなってきたので、今日の夕食はパスタで済ますことにしました。
パスタは調理が楽だし、オリーブオイルと塩があれば十分なので旅の主食にお勧めです。
僕の場合はガーリックチューブとあじしおが定番。旅の調味料はこれがあれば十分。
あっという間に夕食を済ますと直ぐに眠くなってきました。
僕の家からは西日を見る事が出来ないので、久しぶりにじっくり西日を見ていたらとても心地よい気分になりました。
フリクション全滅
旅には手帳を携帯するのでこの日も日記を書こうと手帳を広げました。
今日の日付を開き思った事や感じた事を書こうとしたら、なんと4色ボールペン全て色が出ない!
「あれ?なんでだ?この前中身変えたばかりの黒も出ない・・」
最近流行りの消せるボールペンは僕のお気に入り、くるくるとボールペンを回し中身を確認すると4色全部のインクがすっからかん!
「おわ!なんでだ?」と思ったのですが、ふと熱でも消える事を思い出しました。
なんとカヤックの中の熱でインクが全て消滅。皆さん、カヤック旅にフリクションを持っていくのは止めましょう。
ショックな私と西日
旅の思い出を綴れないのはなかなか酷。2GBくらいしかない僕のメモリーでは刺激的な毎日を脳内に留めて置くことは不可能。
明日は早々に筆を手に入れなければならないな・・・とか考えつつアッと言う間に寝てしまいました。