【犬の留守番】僕が旅行に行く時のシェパードの気持ちを考えてみた

えばしは僕と一緒になって12年が経つ。言葉は通じなくとも12年も一緒にいれば表情や行動から色々な事が分かる。と言う訳ではない。正直犬が何を考えているのかは分からず、その表情や仕草から人間的観点で犬の心情を勝手に想像しているに過ぎない。 だが勝手に想像するにも基本的な犬の性質を知っていると、あながちその想像も的外れなものではないのかもしれない。

僕が旅行に行く時のシェパードの気持ちを考えてみた

えばしは外出の雰囲気を察する。服を着替えたり洗面台の前を行ったり来たりしていると「外出だな?私も行くよ」という感じで後をついてくる。

沖縄旅行のパッキングの時にえばしが思う事

沖縄旅行ではそこらを外出する時に持ち出さないものを並べていた。幼い頃からキャンプに連れまわしたえばしにとってキャンプ道具は馴染みの臭いだが、今回の沖縄旅行ではえばしが嗅いだ事のないハンモックテントを出した。

普段嗅ぎ慣れない荷物を前に少し不安な様子を見せるが、外出である事は理解しているので落ち着きは無かった。

沖縄旅行出発の時にえばしが思う事

犬には人間のように詳細な時間の概念が無いだろう。なので数時間はいつもの事、1日なら「あれ?どこ行った?」、1週間もすれば異常事態のような気がする。

「予定」という先を知る事の出来ないえばしにとって1週間僕がいなくなるという事は非常事態とも言える。

だがそれは後の結果であって、いつもと違う臭いで家を出ていく僕に対して不安を抱えつつも、ただその背中を見送る事しかえばしには出来ない。

沖縄旅行中にえばしが思う事

旅に出たら僕はえばしの事など考えない。今回はたまたま座間味島だったのでマリリン像の前でえばしを思い出した。「マリリンに会いたい」を知っている人は少ないと思うが、僕の大好きな映画の一つだ。

マリリンに逢いたい [DVD]

マリリンに逢いたい [DVD]posted with amazlet at 19.07.12松竹ホームビデオ (2005-12-22)
売り上げランキング: 197,003
Amazon.co.jpで詳細を見る

ふとこうやって僕の帰りを待つえばしを想像してしまった。 恐らく玄関でずっと僕の帰りを待っているだろう。

僕がいない時のえばしは玄関で待機

我が家でのえばしは玄関とリビングと寝室、それに食事と水のあるキッチンを行き来する。日中は寝室以外の所をうろうろし、夜僕がら寝る時には寝室に入ってベッドの下で眠る。

だが僕がいない時のえばしはひたすら玄関で帰りを待つ。車の音に聞き耳を立てて、玄関をガラッと開けて 僕が えばしの顔をくしゃくしゃにする瞬間をひたすら待つのだ。

僕がいない時のえばしは寝室にもいかない

えばしは夜寝る時人間と一緒に寝室に入る。朝まで寝室で過ごし、人間と同じ時間に起きて朝食を済ます。

これがいつものえばしの行動なのだが、僕がいない時は寝室に行かず玄関で眠ってしまう。

寂しいからではない、群れに戻らない家族を心配している

これは人間的観点から言うと寂しいと思うかもしれない。でも寂しいという感情は犬にあるのだろうか?

この行動の原因は群れから仲間がはぐれた状態なのではないかと僕は思う。

シェパードは特にだが、家族をとても大切にする。
家族とは人間の言葉なので、血の繋がらない上に種族の違う犬と人間は仲間やチーム、群れと言った感覚が近い気がする。

犬はもともと群れで生活する生き物なので、僕がいなくなるという事は仲間が群れからはぐれたと認識しているのではないだろうか。

探しに行けないのでひたすら待つしかない

時間の概念が無い生き物が待つと言うのは酷だと思う。時間の経過は悟りや諦めをもたらすが、時間の概念がない犬にはひたすら待つ事しかできない。

諦めるという事は出来るのだろうか?

思い出を振り返るという事はできるのだろうか?

恐らくどちらも無いだろう。ただひたすら群れからはぐれた仲間の帰りを同じ感覚でじっと待つ事を繰り返すしかないのだろう。

なので玄関で僕の帰りを待つえばしは僕の存在を懐かしんだり哀しんだりしている訳ではない。自分の目の届かない所に行ってしまった仲間の帰りを待っているのだと思う。

物凄いストレスではないのか?

教えてあげたい。「7日後に帰ってくるんだよ、心配しないで良いよ」と。こんな時程犬と会話が出来たら良いなと思う事はない。

いらぬ心配で心労を来すようなら、本当の事を教えて安心させてあげたい。もし僕がえばしよりも先に死んだらその事だけが気がかりでならない。

もう帰らぬ仲間を時間の概念の無いものが永遠に思いながら待ち続けるなんて地獄だと思う。

犬より先には死ねないという事実

人は死を認識し乗り越える事が出来る。それも全て時間があるからだと思う。犬にはそれが出来ない。だからいつまでも帰らないという行為は本当に犬を不幸にする事だと思う。

犬とは出来るだけ一緒にいる事だ。

散歩や運動は勿論してあげた方が良いが、何より一緒にいるだけで犬のストレスはいない時に比べてはるかに楽だ。

犬のストレスは2つあると思う。

1つは運動不足によるストレス

1つは犬の本質を否定されるストレスだ。

運動不足によるストレス

これは当然のことながら散歩をしなかったり、鎖に繋ぎっぱなしにするなどの行為だ。運動不足は様々な問題の原因となり、共存を難しくさせてしまう。

だがこのストレスは簡単に発散させる事が出来る。

犬の本質を否定されるストレス

犬は群れで生活する生き物なので、群れの崩壊はたまらなく苦しいだろう。遺伝子レベルで組み込まれた本能の行動を否定されるのだから、理解不能のパニック状態になってしまうと思う。

何日も、何年も犬と離れるのなら一緒に連れて行ってあげた方が良い。それがだめなら群れを変えさせてあげる方が良い。

まとめ

と言う訳で僕が旅行に行く時のシェパードのえばしの気持ちを考えてみた。梅雨の北陸は18日頃から梅雨があけそうなので、近々また旅にでてしまう。嫁がいるとは言ええばしにとって僕の不在は相当のストレスだと思う。

そんあえばしの事を考えれば僕も長旅はしたくなくなるってもんだ。